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美雨の部屋へようこそ

ちょっとだけスピリチュアルな世界の旅日記や 文化、歴史のぷち・エッセイを書いています。他にも海外、国内のお気に入りのドラマのあらすじ&感想を勝手気ままに綴っています。

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ブルゴーニュ公爵夫人

Duchesse de Bourgogne  ブルゴーニュ女公爵

ブルゴーニュ女公爵


今晩はルビーレッドの魅惑に酔いしれました。
Duchesse de Bourgogne ―その名の通りだと、ブルゴーニュ公爵夫人。
けれど史実上は、自身が女公爵の称号を生まれながらに持った女性です。

ワインのようにフルーティーで軽やかな甘さ、どうあってもビールと思えないほどの気品溢れる芳醇な香りを漂わすこのルビー色の発泡酒は、フランドルがブルゴーニュ公の支配下にあった時代にフランドル人に味方して評判の高かった「マリー・ド・ブルゴーニュ女公爵」に捧げられたもので、彼女の肖像がラベルに描かれている、魅力溢れるベルギービールです。

もう一人、よそから来た統治者でありながら、同じくフランドルの民に愛された人物で思い浮かぶ人物はなんといってもエグモント伯爵でしょう。ベルギー、オランダの人々はいまも彼を”フランドルの薔薇”と呼んで彼の名を惜しみます。ブルゴーニュ女公爵から百年下った当時、フランドル(ベルギー)は隣接するオランダとともにネーデルランド(低い土地)と呼ばれていましたが、スペインの圧制に苦しむネーデルラントの民衆を救おうと独立運動を指導し立ち上がったエグモント伯爵は捕らえられ、ついには処刑されてしまいます。彼の偉業を称え、ベートーベンが作曲したエグモント序曲は、私にとって彼のピアノ協奏曲”皇帝”に次いで思い出深い曲です。

あんなにも美しく高雅なたたずまいを誇るフランドル地方ですが、実はこんなにも悲しみに色濃く縁取られた歴史を背負っていたのですね。ルビーレッドの涙は、エグモント伯とその領民達の涙の色なのかもしれません。

さて、マリー・ド・ブルゴーニュに話を戻しますが、彼女は1477-1482フランドル地方を統治し、ブルゴーニュ公シャルルを父に、ヨーク公女(エドワード4世妹)を母に持つ、由緒正しきブルゴーニュ家の女公爵で、彼女の子孫はハプスブルグ家の支流となって強くヨーロッパ世界を支配下においていきます。けれど、そんな権威や栄光など全く無関心というように、マリー・ド・ブルゴーニュは永遠に少女のような瞳で静かに笑みを湛え、無邪気に小鳥と対話を楽しんでいるようです。

ダッシェス・ブルゴーニュ(中)


この ダシェス・ブルゴーニュを傍らに、グラスから歴史ロマンが溢れ出てきます。
こんなお酒は滅多にあるものじゃありませんから...。ラベルの美しさもさることながら、ルビーレッドの煌めきと芳醇な香りはまさしく公爵夫人の名に恥じません。
ベルギービールには素敵なラベルのボトルが多く、名前(ラベル)一つとっても、どれも皆歴史を髣髴とさせてくれる由来があります。
次回また「ブルゴーニュ女公爵 2」にその続きを書きを書く予定です。

 フランドルとスペイン列強の戦いはプロテスタントとカソリックの勢力争いに見えて、実は列強国同士の国捕り合戦の歴史と言えましょう。
Protestant―のprotestとは、本来反抗する、抵抗する、という意味なのですが、莫大な金(キン)の蓄財量を後ろ盾に、何も産まず退廃して威張り腐った旧教勢力に対抗して、こつこつと働き、沢山の産業やバイオの基本ともなる農業を生み出してくれたプロテスタントたちの偉業は、この美しいビールにもしっかりとその足跡を刻んでいます。
画像のラベルの上にも書かれた”Flemish art of brewing"って、まさにフラマン人プロテスタントの芸術ともいえる文化産業そのものです。

そんなルビーレッドな歴史を飲みほした、春の宵なのでした。

アントワープ・カフェで(中)



美雨




ベートーベン エグモント楽譜

今日のおまけ
ベートーベンの『エグモント序曲』
「エグモント序曲」に謳われた、エグモント伯。
ブルゴーニュ女公爵の志を受け継いでフラマン人に味方したエグモント伯は、スペインら旧教の列強達に対しオラニエ公ウィルヘルムと共に闘った救国の英雄です。
悲劇を予感させる、冒頭のオーボエの不吉な呻きが結構好きだったりします。



ブルゴーニュ公爵夫人2http://yonipo.blog13.fc2.com/blog-entry-179.htmlへどうぞ


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Comment

青の50号さま 

はじめまして。コメントありがとうございます。
ツウでいらっしゃる青の50号さまにブルゴーニュ女公を褒めていただいてとても嬉しく光栄です。(*^_^*)

>行き付けのバーテンダーは「レッドビールで№1です」
それは、センスのよいバーテンダーさんですね。
ベルギービールの飲めるお店は、日本ではまだまだ少なくて、ベルギーパブですら、名前をやっと覚えたかんじのバーテンダーさんばかりで、ダシェス・ブルゴーニュを勧めてくれる店員にはなかなか巡り合えませんでした。(;_;
とりあえずヒューガルテンはすぐ勧められますが。(笑)

東京のどこかのベルギーパブでは、ダシェスの樽生入りもあると聞きました。樽出しものは、もっと芳醇で優しい香りが楽しめるのではないでしょうか。こんどそのバーテンダーさんに聞いてみて下さい。(=^・^=)

ご来訪、ありがとうございました。<(_ _)>
  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2010.03/31 02:07分 
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sunnylakeさま 

sunnylakeさま
いつも素敵なコメントをありがとうございます。<(_ _)>
日本でビールは男のジュース、みたいなイメージがありますが、ベルギービールに限っては、上品なsunnylakeさまにしっくり合う気がします。特に、ベルギー・ビールのなかでもこのダシェス・ブルゴーニュはとってもお勧めです。
本当に軽くって美味しいです。 軽い、というのはアルコール度だけで、味わいは何よりも深く濃厚なのですが、(果実の)香りに自分が漬けられちゃってるかんじ?のする芳醇な美酒です。
ラベルがまたお洒落で素敵ですよね。 ベルギービールには、こんなふうに歴史にちなんだロマンティックなものが少なくありません。
興味をもっていただけ嬉しいです。また、機会を設けてベルギービールを日記で紹介したいと思います。(*^_^*)

そうそう、sunnylakeさまの漬けた蜂蜜梅酒こそとっても美味しそう❤です。(=^・^=)ジル・・・
  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2010.03/31 01:57分 
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イル子さま 

いつも楽しいコメントをありがとうございます。<(_ _)>
イル子さま、お酒のめなくてもベルギービールなら大丈Beer!(ナンチテ・・古い?)
本当。このビールなら絶対悪酔いしたりしません。
まるでフルーツジュース飲んでるみたいにしっとり甘く、しつこくないんですヨ。
まったくビール臭がすないんですヨ!
たとえ半分飲めなくとも、この絵姿をみて酔える素敵なお酒です。ぜひお試しくださいネ。

>ベルギー・チョコまんあったです

冗談のようで本当の話なんですよね??(@_@;)イル子様いっつも笑わせてくださるから。(爆)
では、これからはベルギーが狙い目かもしれませんね。
人生画報のヒョンシク、シャンパンのシーンはどこかせつないものがありました。(笑)
  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2010.03/31 01:45分 
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No title 

はじめまして
青の50号と申します。

ダシェス・ド・ブルゴーニュは私の最も好きなベルギービールです。
初めて拝見したブログでいきなり公爵夫人が現れ、ビックリしました。
私の行き付けのバーテンダーは「レッドビールで№1です」と太鼓判を押しています。
素晴らしいお酒をご存知ですね。
また、覗かせていただきます。


  • posted by 青の50号 
  • URL 
  • 2010.03/30 21:34分 
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管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます
  • posted by  
  •  
  • 2010.03/30 17:19分 
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No title 

とても渋いラベルですね。
こういうアンティーク調の雰囲気のあるものは大好きです。
ワインのような発泡酒っていいですね。
私は普段お酒もビールも飲まないのですが、唯一蜂蜜梅酒はほんの少しだけ飲んでいます。
このDuchesse de Bourgogne なら飲んでみたいと少し思いました。
お酒の中でも、ワインならおいしいと思えます。
美雨さんって、ほんとに歴史に詳しいのですね。
とっても羨ましいです。
  • posted by sunnylake 
  • URL 
  • 2010.03/30 15:38分 
  • [Edit]

No title 

お洒落な一夜ですね(*_*)
素敵過ぎます!!!!!

あぁぁぁぁぁ・・・・・お酒が飲めたら。。。。。。

ベルギーと言えば。。
うちの近くのミニストップってコンビニで、肉まんあんまんに加えてベルギー・チョコまんあったです。
ご存知ですか美雨さま

人生画報のヒョンシクはシャンペン好きでしたよね。

BS11悔しいけどあきらめました。またレンタルします。映らないケーブルテレビなんてあんまりです!!!!!
  • posted by イル子 
  • URL 
  • 2010.03/30 13:22分 
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サミーさん 

サミーさん、出さきから(?笑)コメント、ありがとうございます。<(_ _)>

前世ですか。う~ん、貴婦人だったかどうかはわからないけど、中世ヨーロッパのどこの地かで生活していたような気もしないでもないです。こんなに西洋史に惹かれるのも偶然でない気がするし...(単にマニア?笑)
画像のラベルの上にも書かれた”Flemish art of brewing"って、まさにフラマン人プロテスタントの芸術ともいえる文化産業そのものですよね。単にそんな大切なひとしずくを、大切に大切に味わいたいんですよ、私は。あはは。変わったヒトで本当にすみません。
ラベルの絵の鳥は、人物との相対的な大きさ、色・模様から勝手に想像するに、クロツグミが最も近いように思われます。ヨーロッパの鳥知識(?笑)がないので判りませんが、(黒)ツグミってヨーロッパで駒鳥(ロビン)とおんなじくらい愛されている野鳥なんですよね。グリム童話や小説なんかにもよく出てきます。
渡り鳥だと思っていたけど、こんなふうに手乗りで飼いならせるものなんでしょうか...
でも、ラベルを見ていると、まるで鳥ともお話できるかのような聖なる気品にあふれたブルゴーニュ公女さまのですよね。(=^・^=)
  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2010.03/30 11:21分 
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ぴー様 

いつもコメントありがとうございます。(*^_^*)
ベルギー料理のお店には、関西の古い友人が訪ねてくれたので、久々に飲み語らいました。
この日記、2回も読んでくださったのですか、ぴー様。
もっと詳しくネーデルラントの歴史的背景を書かなければ、ちょっと解りづらかったかもしれません。すみませんでした<(_ _)> 。 次回、もう少し掘り下げてその歴史やベルギービールのおもしろトリビアを書きますね。(^_-)-☆
同じコンチネンタルでありながら、長きにわたりよその国に侵略、統治されてきたゾーンなんですよネ、ネーデルラント(フランドル、オランダ)って。
例えをあげるとしたら以前のハンガリーやポーランドのようなものと思っていただいて良いでしょう。
20世紀に入ってからは、ベネルクス三国同盟といって、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグで結託しひとつの国家的なまとまりとしてのエスニックゾーンを形成し、今まで成し得なかった民族的.経済的な宿願を果たしましたよね。そんな圧政下にあったフランドルの人たちに味方をした二人の英雄、と書けば解り易かったかもですね。<(_ _)>
にしても、もう何世紀も経つのに、ベルギー人の大好きなビールに名を残すほどに愛されたブルゴーニュ女公爵も、冥利につきることでしょうね。(=^・^=)
  • posted by 美雨 
  • URL 
  • 2010.03/30 11:07分 
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お洒落なボトルとペアのグラス 

二度読み返したら、頭の片隅にあったマリー・ド・ブルゴーニュとエグモントという名前が
ようやく繋がりました。年のせいか、理解が遅い上、小さなメモリー容量は限界、
そしてシワの消えかかったハードディスクが情けなく思えた次第です(笑)。

『ルビーレッドな歴史を飲む』って素晴らしいです。より一層美味しくなりますね。

あ、そうそうボトルとグラスを持つ手が美雨さんだとしたら誰が。。。

余計な詮索は野暮天もいいところでした。(≧Д≦)ゞ
良い夜に良い友と良いお酒を飲む。。。まさに至福の一刻でしたね。
  • posted by ぴー 
  • URL 
  • 2010.03/30 07:43分 
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美雨さんは詩人ですね 

>ルビーレットの煌きと芳醇の香り・・・
>醸造のフラマン芸術・・・
>フラミッシュの魂・・・
>ルビーレッドの雫たち・・・

おお、美雨さん。まだ酔っていらっしゃいますね?いいなあ、こういうの。^^

それに、ロマンの香る美しい言葉たち。
こうなると、言葉もまた、美酒ですね。

美雨さんの前世は、きっと中世ヨーロッパの貴婦人だったんじゃないかって思いました。
オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ辺りの歴史って、壮絶な物もありますよね。

このラベルの公爵夫人の愛でている小鳥は何と言う種類の鳥かなぁ。ヒヨドリにも似ているけど。

ところでたかがビール、されどビールの味に刻まれた歴史を思い起こして 味わっている、美雨さんって、うーん、ロマンティックな人ですね。
そこが貴女の魅力なんでしょうけどね。

では、醸造のフラマン芸術を祝して、もう一度乾杯!
  • posted by サミー 
  • URL 
  • 2010.03/30 07:43分 
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MIUMIU 美雨

Author:MIUMIU 美雨
旅、歴史、長編ドラマ(短編も)のレビューやエッセイを書いています。
文化系の記事が多いですが、歴史ドラマ(大河ドラマ:八重の桜)や、韓ドラレビューも書きます。中でもソン・イルグクさんの作品が大好きです。
更新はマイペースで続けていきますのでどうぞよろしくお願い致します。

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