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2013.01/23 [Wed]
NHK大河ドラマ 八重の桜 第3回 蹴散らして前へ!

NHK大河ドラマ 八重の桜 第3回 蹴散らして前へ!
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NHK八重の桜HP http://www9.nhk.or.jp/yaenosakura/
第3話あらすじ
桜の木の上で砲術本を無心に読む八重(綾瀬はるか)は、毛虫に驚いた拍子に本を落としてしまう。そこへ若き武士が通りがかり、その本を拾い上げる。それは江戸から覚馬(西島秀俊)を援助しようとやってきた尚之助(長谷川博己)だった。よき協力者を得て蘭学所の整備を急ぐ覚馬だったが、藩の守旧派の反感を買い禁足を命じられてしまう。
兄を心配した八重は、尚之助に習ってつくった弾丸を覚馬のもとへ持っていき、砲術の指南をせがむ。そんなひたむきな妹の姿を見て、覚馬の脳裏に象山(奥田瑛二)が蟄居先からよこした手紙の一節がよみがえる。「何かを始めれば必ず邪魔する者が現れる。蹴散らして前へ進むのだ」。覚馬は、八重と尚之助と共に、新式銃の設計に乗り出すのだった。

八重の桜、こんなところが好き! 感想
録画しておいたのを、やっと見れました。
3話の展開は、やや日常に近い感じで、大きな変化はなかったように思いますが、八重と覚馬のまっすぐ突き進もうとする姿がよかった。
目標に向かってひた向きに走る姿のこの二人、美しいというより ”かっこいい”です。
八重にしては、ハンサム・ウーマン、会津のジャンヌ・ダルク と謳われる片鱗が、もうあちこちに現れていましたね。
激動の幕末・明治に直接的に関わりがない八重が主人公であることには限界があったでしょう、戊辰戦争で八重が活躍するまでの 幼い時代に、接点を作ることがなかなか厳しいところを、NHK、後々の登場人物にも布石を少しずつ打っているのはナイスですね。
会津の良さは、儒教の教えに従い、恩に報いること。
そのために江戸幕府に最後まで忠誠を誓ったんですね。
反面、それは 変化を好まない保守的なファクターでもあって、武器の洋式化に関しては、あまりにも遅れていた。蘭学を学んできた覚馬の進言に耳を貸さない藩の重鎮達がもたらした、悲劇のエピローグが垣間見えたシーン。
このことが、会津の敗北につながったとも言えますね。
洋式化を受け入れられる風土だったら、もっと早く幕府を見限っていたかもしれないので、必然と言えば必然でしょうが・・・。

「ふ・・古い・・あなた方は世界を知らぬ 井戸の中の蛙だ!」
砲術だけでなく、槍、刀においても鬼神のような覚馬

新しいことを受け入れるというのは、古きものが阻んで時間がかかるもの。
それは、今の世の中も全く同じですね。
若者が言うことの方が正しいことも少なくない。
決して、古いものがすべて悪いのではない、只、根拠があるから新しさを見極めて欲しい、そう主張しているのに、それを全面否定となると、両者の関係はどうしてもたちゆかなくなる。そういうジレンマを体験する覚馬と、そばで見守るだけでしかない八重の姿は、胸に沁みました。
弓 槍 刀でやってきた昔ながらの武士からすると、今じゃ勝つのが当たり前の鉄砲という武器が尊ばれ、自分達が極めた武器や武術は拒絶される。史実上も実際はもっと激しいバッシングがあったようですが、ドラマでも古い社会に新しいものを持ち込む苦労が垣間見えました。
覚馬の「言っちまった~」
このひとことに、今は旧態依然の安楽の中に身をゆだねている世代の人も、若き頃の 希望や、情熱に燃えていた自分を重ねてみたかもしれません。

あんつぁま、この弾、撃ってみてくなんしょ
今日もいい味出してました。奥田象山先生。うしろにしっかりボナパルテが・・・

禁足をくらって腐っている兄・覚馬を横目に、ひたすら弾薬を手作りする八重。
誤って落としたら大変なものと もちろん知りつつ、このひたむきさが八重の良いところ。
暴発したら間違いなく死ぬだろう実弾を撃ってしまう八重に度肝をぬかれた覚馬・・・この演出は面白い。
覚馬の心を立て直す八重、モチベーターとして優秀ですね。
そして、ドラマのキーパーソン、佐久間象山。
ワンシーンではあったけど、やはりこの存在感、たまりません。
考えてみたら、今回の”蹴散らして前へ”のテーマは、象山先生の真骨頂であったわけで。
蘭学や鉄砲、未来から見たら当たり前の新しい学問に 先見性を持ってやっていた人々はどれほどに苦労しただろう。
蟄居中の象山先生から、尚之助を介して、伝えられたメッセージ。
「何かを始めようとすれば、何もしないヤツらが必ず邪魔をする。
蹴散らして、前へ進め!」
しかしながら、邪魔をする方も必死なわけです。
弓 槍 刀でやってきた昔ながらの武士からすると、今じゃ勝つのが当たり前の鉄砲という武器が尊ばれ、自分達が極めた武器や武術は拒絶されるのですから。
それ以前に、古来の武門を守らなくてはとかたくなに思う武士は、その立場もあり命懸けで抵抗してきたのかも。
そんな衝突が、幕末なのでしょうね。
ということで、次回は第4回「妖霊星」です。

いきなり現れた庄之助にちょっとやきもちっくな山川家の息子。さりげなく傘をおいて去るところが・・
当時の学問、教養のベースは孔子だったのですね。

大学・中庸・論語・孟子・・・ 本物っぽいところが、さすがNHKですネ
キャスティング❤今日のフィーチャー
見るほどに、キャスティングいいです、八重の桜。今回もキラリと光る脇役たちをフィーチャーしました。今回フォーカスしたいのは、西田敏行さん、風間杜夫さん、小泉孝太郎さん。
<いい味出してますヲヤジさん達!編>
スチュワーデス物語でブレイクした風間杜夫教官、いまはこんな味あるヲヤジさまに・・・


蒲田行進曲が大ヒットし、続けてスチュワーデス物語の堀ちえみの相方として、チーフパーサー兼教官を演じた風間杜夫さん、パーサーコートが大変似合っておられました。「お前は亀だ!」のクサい台詞と、日○航空の制服制帽に憧れてCAを目指した女性達も多いかも。今回は、八重の兄・山本覚馬を暖かく見守る上司で大砲体調の林権助を好演。杜夫さん、何故か会津弁、異常にお上手ですね!?
ご家老の頼母さん、西田さん以外に考えられない程デラックスなハマリ役。それもその筈、なぜなら・・・


西田さんは郡山育ちの福島っ子。2011年3月の大震災の10日後、福島に行ったという。そこで、福島の人間として、復興の手助けしたいと常々考えてきたそうです。大河ドラマの舞台が会津に決定したときは嬉しかったし、参加したいという望みも叶って、福島の人達に戊辰戦争の頃の気高さや誇りを想起してもらうことが復興の後押しになると思った、と語っています。
家老職・西郷頼母、名の通り 頼もしい山本家の相談役でもありました。新しい会津藩作りと、旧体制のはざ間で実は最も苦悩した人。結果、戊辰戦争で一族はすべてを失い、壮絶な最期を遂げますが、最後までくじけずに会津魂を貫き通した頼母の 屈強のうつわを、西田さんはその表情に良く浮かべています。
三億円宝くじで歌って踊る「人生デラックス~♪」のフニャ~リしたコミカルな西田さんと同人物とはとても思えない、このデラックスなギャップが良いですね。
孝太郎さん、益々お父様にそっくりになられますね!あのライオンヘアカツラを被せたら、即 総理?


こちらも、オヤジさまがよろしいようで。^^
曽祖父から続く政治家ファミリーの門閥で育った孝太郎さん、小泉ファミリーの中で最も甘いマスクで、十代に俳優デビュー。今回は、名君とも暗君とも称される、最後の将軍德川善慶喜を熱演。
毀誉褒貶、まっぷたつに評価の別れる慶喜を演じるのは、これまでにないプレッシャーだけれど、ずるくて嫌なヤツでも 面白そうだと思う、と語る孝太郎さん。慶喜がものすごくイヤな奴でもいい、敵前逃亡しても、葵の御紋を背負っているという誇りを出したいし、自分でも慶喜の今後の展開が楽しみ、と若々しい感性で語っていました。
名君とも暗君か・・今回はどんな描かれ方をするのか、楽しみですね!
象山とナポレオン、 八重とジャンヌ・ダルクについて
ナポレオンとジャンヌ・ダルク、共にフランス救国の英雄ですね。
幕末のジャンヌ・ダルクと謳われた八重と、みずからをナポレオンと同一視していた佐久間象山。
今回、その接点をみつけてみたくなりました。
出番は決して多くないのにドラマに強烈なインパクトを与えている佐久間象山、(奥田瑛二さん凄い嵌り役です!)江戸の象山塾表玄関正面から、蟄居中の松代の自室にまで、”ボナパルテ”の肖像画を、祀るように飾っていたのが強く印象に刻まれました。
ボナパルテとは、言わずと知れたナポレオンであります。
ナポレオンの知識は蘭学者によって、既に江戸後期に持ち込まれていたのですね。
蘭学者で医師でもあった小関三英が1826年にナポレオンの略伝を和訳してから、松岡与権などの手によってナポレオンの伝記や兵法が次々と出版されましたが、当時としては大変貴重な書物であったに違いないでしょう、「フランス・ナポレオン一代記」では、松岡氏は現在のヨーロッパの強大化は、ナポレオンの兵学がその原因である、と述べ、その用兵・軍制・戦争・外交術を知るための好本として出版、と前置きしています。
国内外に於いて軍事的緊張が高まるなか、実用的な軍事的知識が必要とされるようになっていたのですね。
象山も、上のような本のネタ本や原書を、当然読んでいたことでしょう。特に、伝記を読んで感動し、ナポレオンが一日3時間しか眠らないことに目を見はり「自分も真似しよう」と思ったところが凄い。睡眠時間を減らし、その分、外国の学問の勉強に打ち込んだというから、そのナポレオン熱というか心酔ぶりが窺えます。


ついに象山はみずからをナポレオンと同一視し、松陰や海舟等 名だたる門弟たちに、志士的活動の源、規範として伝えました。 ナポレオンによって自分達の行動を正当化しようとし、ナポレオンのような人物が日本を救うことを期待していました。
しかし、蟄居が解かれ 真の和国の開国を、と言うときに こころざし半ばで、攘夷派の暗殺者の剣に倒れてしまうのです。暗殺者は、あの「るろうに剣心」の河上彦斎でした。
蟄居が解かれ、公武合体開国論者の象山が飛び込めば、命を狙われるのは明らかだったにも拘わらず、自身の命を賭して京へ向かった象山は、さながらワーテルロー戦線に向かうボナパルテのようですね。
上洛まえ、象山は死期を悟ってか、まるで辞世の句と思える歌を詠んでいます。
折りにあえば 散るもめでたし 山桜
美しい桜は 咲き誇るときだけでなく、 去りぎわの潔さも肝心なのだと織り込んだ象山、命を賭して死に至っても、人々の大事を悟れるところとなれば「一命なにか惜しからん」の心情が 読み取れます。
この句はまた、銃を覚えて咲き誇る八重が、武器を捨てて桜を手にした時 はじめてこのドラマの真のテーマが見えてくるのではないか、という暗示をも思わせますね。
美雨
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初回放送 2013.01.23. 22;22
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- at 22:00
- [NHK大河ドラマ 八重の桜]
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知らせですが
このブロガーが、美雨さんの八重の桜第3話のレビューを
ほぼ丸写しして、感想として出しています。
偶然八重レビューサーフィンしてて知りました。
美雨さんの八重の桜は特に楽しみに読んでたのでショックです。