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古代ギリシャ、ローマの結婚式
前回の記事が結婚指輪だったので、関連して古代の結婚式の記事をアップします。^^
シチリアで買った現地ガイドブックのイラストと自分の撮影写真より
※出典「アグリジェント 神殿の谷」infosicilia社
古代ギリシャ人の結婚式 なんとも楽しい絵ですね。
エフェソスで買ったガイドブックもこんな素朴なタッチの絵が描かれていたのを思い出しましたが、最初、新郎と新婦がどこにいるのかとずいぶん探してしまいました。そうしたら、自分でロバをひいていたんですね。
さて 遺跡群が立つ丘の上には、主神ゼウスの姉で正妻、結婚と家庭の守護神ヘラに捧げた神殿が建っています。 紀元前450年頃の遺跡で、規模は約40m×20m、正面6本、側面13本の円柱が並び、均整のとれたギリシャ古典建築です。 パルテノン神殿にも似て、美しいですね。
でも近くに行くとちょっとがっかりですが・・・・ 現代でも、パルテノン神殿は建築工学をやるものにとって神様のような存在だそうです。 特にル・コルビジェ(近代建築の神様みたいな人)も絶賛したといわれるそのプロポーションは黄金比によって構成されている、と知りました。 「それはファサードの横:縦が8:5 1:1+√5で構成されている」 「何回もコンパスを使って、描いた」と。 実は相方の言ですが。
エジプトのピラミッド、古代ローマの凱旋門の高さと底辺の構成も同じで、 人間が自然界にある秩序を図形化した場合、長方形から、短辺を共通にする正方形を取り去って、残った長方形が元の長方形と相似となる長方形の縦横比率が自然界に存在する調和の比を意識したものなので、誰か見ても美しいと感じるそうです。
そういえば、ミロのヴィーナスの足からヘソ:身長が黄金比ですよね。 ギリシャの彫刻や建築は本当に素晴らしいですよね。 けれどヨーロッパ建築の全ての基本と言われるギリシャ建築も、その土台はエジプト文明から受け継いだと知り、歴史の計り知れない奥深さを感じました。 難しい建築の専門知識はないのですが、なるほど見た目やバランスの美しさには黄金比率がツボだったんですね。ちゃんと科学的に根拠があるのを、古代の人は既に知っていたなんて・・・本当に凄いです。 私たちのよく知っているエンタシス構造など、力学上だけでなく見た目にも配慮した古代人の英知には、本当に高いポーテンシャルを感じます。
さて、結婚式のテーマが、建築のほうに脱線してしまったので、本題に戻します(笑)
市民が結婚する時には、ヘラ神殿に人々が集まって、厳粛な挙式が行われていました。皆、新調の服を着て列席する習わしで、当時は婚姻登録制度はなかったので、参列者が新たな夫婦の証人となったのだそうです。それぞれの家族は結納金や持参金に当たる贈り物も披露します。
まず、聖なる河で沐浴をして身体を清めて、生贄の子羊を捧げます。そして、司祭が新郎&新婦の右手をとって重ね、夫婦の誓いをします。これが契りのシンボルとしての儀式です。
今のような唇のキスはなく、純情で慎ましかったのですね。 興味深かったのはクミン(馬ぜりの種子)シードを新郎新婦に持たせることです。 いまでいうライスシャワーの原型でしょうか。
確かに、旧約聖書、新約聖書などのなかにも、クミンのことは書かれています。 千夜一夜物語にも、おいしいクミン料理に舌鼓をうつ話が出ているし、古代ギリシャでは食欲のシンボルとなり、 中世ヨーロッパでは恋人の心がわりをふせぐものとして、戦場に行く若者に持たせたり、 結婚式の日に花嫁や花婿のポケットに忍ばせるなどという習慣があったといいます。
いまではカレーの香辛料としてかかせないクミンが、こんなふうに活躍していたなんて、意外な驚きです。 クミンはアルデヒドやピネン等芳香成分を含有し、健胃・消化促進・解毒・駆風などの作用があるので珍重されていたのかもしれないですね。
古代ローマ人の結婚式 さらに、儀式では新郎が新婦の「ヘラクレスの結び目」と云われる帯を固く結ぶのですが、これは新婦が懐妊してお腹が大きくなった時に、皆の前で夫が解き、感謝のしるしと安産を祈願して、ヘラ神殿に捧げたということです。 「ヘラクレスの結び目」・・・この響き、 なんか、犬印妊婦帯のようですね。(笑) イヌの日に、安産と母子の健康を祝って巻く、いぬ帯です。 古今東西、ひとは皆、大自然の目に見えない大いなる力に崇敬の念を持ち、縁起をかつぎ、短くて長い生を懸命に生きる生き物なんですね。 次に衣装と縁起かつぎ。 裾が長く白いチュニックとベールは現代のウェディングドレスの原型で、繁栄と多産を願って麦や穀物を投げるのは、ライスシャワーに受け継がれています。
指輪を薬指にはめるのは、身体に活力が入る指と考えられていたとあります。考えてみると、西洋の結婚式の起源は、古代ギリシャに求められるのかもしれません。
歌や音楽を伴った祝宴が催されて、賑やかな宴が終わると、荷台付き馬車に乗って二人は新居に向います。到着すると荷車を燃やす習慣があり、これは戻り道に使うことは離婚を暗示するので、縁起が悪いという解釈です。やはり禁忌事もあったのですね。
乗り入れた馬車(輿)を戻してはいけない、という習慣は日本でも中国地方の古い地域でも伝わっているようです。 寅さんの映画で、ゴクミちゃんが花嫁役のとき、モトカレ(寅さんの甥のミツオ君)がやってきて進む道を阻んでしまい、来た道を戻る結果となり、新郎側から「この結婚は不吉だ!」と言い渡され、破談になってしまったんです。あくまでドラマだと思ってわらってみていましたが、古い時代ではありえたことかもしれませんね。 神話では、ゼウスの女癖の悪さから、ヘラとはしばしば夫婦喧嘩をしていますが、結婚後は、夫の不実に悩む妻たちが参拝しては、苦しみを訴え、家庭安泰のための祈願をしていたとのことです。
全能の神と女神でさえも、夫婦としては生々しい人間の感情そのものを備えていて、多神教である古代ギリシャの神々には、なんとなく親しみを感じさせられます。
人間が神に祈るのは当たり前だけれど、神々ですら何かにすがっていたなんて・・気の毒に思うのは不遜でしょうか。 女神の頂点に立つ、ゼウスの正妃ヘラ。その女神ヘラが夫の浮気止め祈願をした願掛け神ってどんな神様なんだろう??と悩んでしまう美雨でした。
美雨
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今回は古代ギリシアの結婚式の話ですね^^
楽しかったです。
人々の暮らしに信仰心が根付いていることが
とてもよくわかりました。
ギリシャの神々は本当に人間臭いですよね
そのあたりは日本の神様とよく似通ってるようです(笑)